【コラム】“究極のエンターテインメント”。

こんにちは(^^)

S&S声優コースの佐山です。


先週の土曜日より、

ディレクターズクラスは

荒木潤子ディレクターによる

ラジオドラマのレッスンとなっております。

ここで重要なのは、


如何に台本を読み取れているか、

如何に立体的に、

如何にキャラクターとして、

台本を読み取れているか。


わりと、

文字だけになっている人、

多いのです。


そして、

自分以外にも登場人物はいるはずなのに、

自分のことだけ、

自分が自分の役をどう読むかだけ考えて

如何に自分が表現するか、

しか考えていない人が多い。


ということは、

共演者とコミュニケーションが取れていない、

会話になっていない状態になるのです。


会話になっていないと、

役者同士のコミュニケーションが取れていないと、

全く面白くないんですよね。。。


そして、活字を見て、

字面から

「どう言おうか」

「どう表現しようか」

だけ考えて表現されたものって、

キャラクターに寄り添った状態ではないんです。


自分が生きるキャラとして。


「このキャラクター面白いな」

と思うことはあるかもしれません。

でも、自分が生きる人と思って見ていない。

客観視も大事なのですが、

客観視しかしていない。


台本に書いてあることから、

台本に書いていないことまで

読み取らなければならないのです。


台本に書いていないことを

勝手に想像するのとは違います。

台本に書いていないことも、

台本に書いてあることから読み取るということです。


自分がキャラクターとして生きるということは、

作品に描かれている一時(いっとき)以外も、

キャラクターの生き方・過ごし方が、

自分の中もある、ということです。

台本に書かれている部分は、

キャラクターの人生の中の一時なのです。


どう生きてきたのか、

共に登場する人物それぞれとは、

どういう関係性なのか、

その「記憶」を持って、

その人物として生きられると良いですね。


そのためには、

台本と出会った時のファーストアプローチが、

「どう言おう」

では全くもって

「キャラとして生きる」

ではありません。


まずどういう話なのかを把握することは大事ですが、


演じる役がどういう人間なのか、
なぜこれを言ったのか、
なぜこういう行動をとったのか、
なぜこの言葉を選んだのか、
なぜこういう物言いなのか。


そこから、

自分の演じるキャラクターの人となりが見えてくると思います。

そこに意識が行かないと、

単なる「設定」になるだけなのです。

「設定」だけでは人間味がありませんよね。


…とまぁ、

これらは今までも

何度も繰り返し綴ってきたことではあるのですが、

どの演技レッスンでも、

声優の講師の方も、

ディレクター講師の方も、

同じことを仰られます。


新しい台本を見た時に、

本当に、意識的に、

キャラクター分析をし、

意識的に、

キャラクターとして「生きる」に

トライしていただきたいと思います!!


とは言え、

この日の教材は、

何かすごいテーマ性があるわけでも、

作者の伝えたいメッセージが込められているわけでもなかったのです。


ただただ聴いてくれる人に楽しんでもらう、

そういう意図で作られた作品だったのです。


そこがもしかしたら、

「面白く言わなきゃ」

という、

「言い方」に意識が行ってしまいがちな

落とし穴なのかもしれませんね。


ただただ面白がって欲しい作品だな、

ということがわかるのなら、

尚更「言い方」ではなく「生き方」

そのためにはそのキャラを知ることが、

大事なことなのだと思います(^^)


声優の強みは、

舞台や映像だったら絶対にやれない役もできること。


声優の仕事って、

とにかく娯楽。

とにかくエンタメ。

観て聞いてくれる人が

面白ければなんでもいい。


楽しんでもらえればなんでもいい、

とにかく視聴者に楽しんでもらうことが

一番大事という、

究極のエンターテインメントなのです。

(声優の講師の皆さんもディレクターの皆さんも口を揃えて仰います)


とは言え、いつも

「中身がない」「メッセージ性がない」

というわけではないです(^^;)


ただ、視聴者がいて成り立つ。

というか、視聴者に「楽しい」と思わせる、

その意識を持っているか。


楽しませるためには、

楽しませるような言い方をするのではなく、

どんなキャラクターも、

そのキャラクターとして真剣に生きること。


真剣に生きるからこそ、

面白いのです!!


究極のエンターテインメントを届けるものとして、

作品と、キャラクターと、

向き合う責任が、声優にはあるのです。


そんなフィードバックを受け、

ディレクターズクラスは次回、

今期の最終回を迎えます。


次回、面白くなっているか!!


見ているこちら側も、

非常に楽しみです(←プレッシャー;;)



さて、プロの声優としてどうあるか、

プロとしてどんな仕事ができるか、

現場でプロの声優と仕事をしている

3人のディレクターのディレクションを受けたり、

プロ意識についてフィードバックいただけたり、

そんなディレクターズクラスも、

4〜6月期のクラスの募集を開始しました!


詳細は、ディレクターズクラスのページへ!


1か月を切っての募集開始となりますが、

定員は12名。


様々な専門分野にある方々の視点から

「プロの現場」

に立つ上で必要なことを学ぶことで、

より現場に求められる声優へとご自身を成長させるために、

是非このクラスを活かしていただければと思います(^^)


それでは今日はこの辺で。

次回の更新もお楽しみに!


(佐山)

S&S声優コース

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